社会人は、毎日どれくらい勉強しているのでしょうか。
日頃勉強を頑張りたいと考えている社会人の方も「自分の勉強時間は周りの人より少ないのではないか」と不安になる人もいると思います。
結論からいうと、社会人全体で見ると、勉強時間はそれほど長くありません。ただし、全体平均には勉強していない人や0分の日も含まれるため、その数字をそのまま目標にするのは適切ではありません。簡単に言うと、勉強をしている人と、していない人に大きな差があるということです。
この記事では、社会人の勉強時間に関する公的なデータを整理したうえで、私が日頃から医学の勉強と病院実習、副業やビジネスなどの勉強を並行して継続的に続けている方法をもとに、目的別の目安、平日と休日の配分、忙しい人が時間を確保する方法まで解説します。
他人の平均と比べて焦るのではなく、あなたの生活の中で続けられる勉強時間を決めていきましょう。
この記事のポイント
- 社会人の平均的な勉強時間
- 平均時間が短く見える理由
- 平日・休日に何分勉強すればよいか
- 資格や仕事など目的別の勉強時間
- 睡眠を削らずに時間を確保する方法
*この記事にはプロモーションが含まれています
社会人の平均勉強時間はどれくらい?
社会人の勉強時間を調べると、「1日数分」「1日13分」「週1時間程度」など、異なる数字が出てきます。数字がバラバラなのは、調査によって対象者や勉強の定義、集計方法が異なるからです。
全体平均は0分の人を含むため短くなる
総務省の「令和3年社会生活基本調査(出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査の結果」)」では、生活時間の一つとして「学習・自己啓発・訓練」が集計されています。
この種の生活時間調査では、勉強した人だけではなく、勉強しなかった人も含めて1人あたりの平均を計算します。そのため、全体平均は短くなりやすい点に注意が必要です。
例えば、10人のうち1人だけが100分勉強し、残り9人が0分だった場合、全体平均は10分です。そのため、平均が10分だからといって、勉強している人が10分しかしていないわけではありません。

全体平均は、「勉強する人が何分取り組んでいるか」ではなく、「勉強していない人がどれくらいいるか」の影響を強く受けます。つまり、日頃から勉強している人は少ない上、している人としていない人に大きな差があると言うことです。
勉強している社会人の平均は年間46.2時間
社会人の職業能力に関する学習を見るうえでは、厚生労働省の「能力開発基本調査(出典:厚生労働省「令和6年度 能力開発基本調査」)」も参考になります。
令和6年度の調査では、令和5年度中に自己啓発を行った労働者の平均実施時間は、年間46.2時間でした。単純に52週で割ると、週あたり約53分です。
ただし、これは自己啓発を実施した人だけの平均です。また、資格取得、語学、仕事に関する学習などが中心で、趣味の読書や日常的な情報収集をすべて含む数字ではありません。
| 数字 | 表しているもの | 読み方 |
|---|---|---|
| 1日数分〜十数分 | 勉強していない人を含む全体平均 | 社会全体では勉強しない日が多い |
| 年間46.2時間 | 自己啓発を行った労働者の平均 | 週に直すと約53分 |
| 平日15〜30分 | これから習慣化する人への目安 | 公的な平均ではなく実践上の目標 |
社会人は1日何分勉強すればいい?
平均時間を確認したあとに重要なのは、自分は何分勉強すればよいのかという点です。私の考えから伝えると、平均時間は気にしなくても良いと言うことです。
そもそも勉強時間は内容や目的によって異なるはずであり、さらに言えば、周りと比べる必要はないからです。
ただし、勉強時間を1つの目標や目安にしたいという考えも理解できます。その場合は、目的が決まっていない段階であれば、まずは次の時間から始めることをおすすめします。
| 現在の状態 | 平日の目安 | 休日の目安 | 週合計の目安 |
|---|---|---|---|
| 勉強習慣がない | 15分×3〜5日 | 30〜60分 | 1〜2時間 |
| 少し習慣がある | 30分×5日 | 60〜120分 | 3〜5時間 |
| 試験日が決まっている | 必要時間から逆算 | 演習時間を多めに確保 | 試験によって異なる |
最初から毎日1時間を目標にする必要はありません。そんな大層な目標を立てていては、離脱してしまうのがオチです。勉強習慣がない人が毎日1時間を目指すと、残業や疲労で1日できなかっただけで、計画全体が崩れやすくなります。それよりも、まずは週1〜2時間を安定して確保し、続けられると分かってから増やす方が現実的です。今日から始めるなら、平日15分を週3回、休日30分の合計75分から始めてみましょう。

毎日勉強している人の勉強習慣については、詳しく別の記事で書いているので、ぜひ読んでみてください。
1日の時間より週合計で考える
社会人は、仕事の忙しさによって毎日の予定が変わります。そのため、「毎日30分」のように1日単位だけで考えるより、週に何時間確保するかを決めた方が続けやすくなります。
例えば週3時間を目標にする場合でも、毎日同じ時間を勉強する必要はありません。
- 月曜日:20分
- 火曜日:20分
- 水曜日:休み
- 木曜日:20分
- 金曜日:休み
- 土曜日:90分
- 日曜日:30分
この配分なら、平日に長時間を確保しなくても、週3時間を達成できます。仕事や家庭の予定で勉強できない日があっても、週単位なら別の日に調整できます。毎日だと考えるから気が重くなるのです。気軽に取り組もうとすると継続することができます。
平日と休日の勉強時間は分けて考える
社会人が勉強を続けるには、平日と休日に同じ量を求めないことが重要です。
当然のことながら、平日は仕事による疲労や突発的な残業があるため、短時間で完結する内容を選びます。休日は、まとまった集中が必要な演習や復習に使うべきです。

平日は勉強を進めるより途切れさせない
平日の役割は、無理して勉強を進めることではありません。前回学んだ内容を思い出し、勉強との接触を途切れさせないことが主な目的です。
平日に15分でも復習しておけば、休日に「前回はどこまでやったのか」を思い出す時間を減らせます。反対に、平日は完全にゼロで、休日だけ数時間勉強する形では、毎回の再開に負担がかかります。一度辞めてしまったら、やる気がなくなって、また勉強を習慣にするのがしんどいと感じた経験をしたことがある人は多いことでしょう。
疲れている日は、教材を開いて前回の内容を5分確認するだけでも構いません。重要なのは、短時間でも次の勉強につなげることです。
平日に疲れて勉強できない社会人が勉強習慣を作る方法については、次の記事にまとめているので、ぜひこちらも読んでみてください。あなたもほんの少しの工夫で、平日の勉強を習慣化することができるようになるはずです。
目的別に必要な勉強時間を決める
当然ですが、適切な勉強時間は何を目的に学ぶかによって変わります。勉強時間から決めるべきではありません。平均時間だけを基準にせず、目的に応じて次のように考えましょう。
| 目的 | 時間の決め方 | おすすめの進め方 |
|---|---|---|
| 勉強習慣を作る | 週1〜2時間から始める | 短時間でも決まった曜日に行う |
| 仕事の知識を増やす | 平日15〜30分 | 学んだ内容を翌日の仕事で試す |
| 語学・教養を学ぶ | 週2〜5時間 | 短時間の反復を増やす |
| 資格試験に合格する | 必要総時間から逆算 | 試験日までの週数で割る |
資格勉強は必要総時間から逆算する
資格試験の場合は、「社会人の平均が何分か」よりも、試験日までに必要な勉強を終えられるかが重要です。だからこそ、前項で書いたように、平均勉強時間がどのくらいだとか、周りがどれくらいしているかとかは気にする必要がありません。
次の順番で計算します。
資格勉強の逆算方法
- 合格に必要とされる総勉強時間を確認する
- 自分の経験を踏まえて必要時間を仮決めする
- 試験日までの残り週数で割る
- 平日と休日に振り分ける
- 2週間ごとに進捗を確認して修正する
例えば、残り12週間で120時間必要なら、週10時間の勉強が必要です。この場合、平日30分と休日1時間程度では足りません。受験日を変更する、開始時期を早める、平日の時間を増やすなどの調整が必要です。
必要総時間は、あくまで一般的な目安です。基礎知識や実務経験、得意不得意によって変わるため、最初に立てた計画を固定せず、進み具合に合わせて見直しましょう。
社会人が勉強時間を確保する3つの方法
勉強時間を確保するために、最初から生活を大きく変える必要はありません。まずは、次の3つに絞って見直しましょう。大事なことは、勉強時間を生活の一部に組み込むべきだということです。

1.勉強する時刻ではなく行動を固定する
「毎日21時から勉強する」と決めても、残業や家庭の予定が入ると崩れてしまいます。そこで、時刻ではなく既存の行動と結び付けます。
- 朝食を食べたあとに10分復習する
- 昼休みの最初に問題を3問解く
- 入浴後に教材を15分読む
- 通勤電車に乗ったら学習アプリを開く
すでに毎日行っている行動を合図にすると、「いつ始めるか」を考える必要がなくなります。すでに習慣化している行動に付属させることで、勉強を習慣化しやすくなります。
2.勉強内容を15分単位に分ける
「参考書を1章進める」のような大きな計画では、時間が足りない日に手を付けにくくなります。社会人の勉強は、15分以内で終わる単位に分けておきましょう。なるべく細かくタスクを分けることで、スキマ時間を有効に利用することができます。
- 参考書を5ページ読む
- 問題を5問解く
- 単語を20個復習する
- 講義動画を1本見る
- 前日の間違いだけ解き直す
短い時間でも終わりが見えるため、仕事後でも始めやすくなります。
3.できない日の最低ラインを決める
社会人には、予定どおり勉強できない日が必ずあります。そのたびに習慣を途切れさせないように、通常メニューとは別に最低ラインを用意します。
最低ラインの例
- 残業した日は5分だけ復習する
- 疲れている日は前日のノートを読む
- 体調が悪い日は休み、翌日の内容だけ決める
毎日完璧にこなすことより、崩れたあとに戻れる仕組みを作ることが大切です。社会人が勉強時間を確保するための工夫については、次の記事で細かく書いています。ぜひ、読んでみてください。
勉強時間を増やすために睡眠を削らない
社会人が勉強時間を増やそうとしたとき、最も削りやすいのが睡眠です。
しかし、睡眠時間を削って机に向かう時間だけを増やしても、翌日に眠気が残り、仕事後に勉強を始められなくなれば長続きしません。これに関しては、私自身、嫌というほど経験してきました。試験直前、やる気が出ている時、ついつい睡眠時間を削ってしまい、翌日に後悔したことが何度もあります。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023(出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」)」では、成人は個人差を踏まえながらも、少なくとも6時間以上の睡眠時間を確保するよう努めることが推奨されています。
勉強時間を作るときは、睡眠を削ることを1番に考えるのではなく、次の時間から見直しましょう。
- 目的なくスマートフォンを見ている時間
- 何となくテレビや動画を見ている時間
- 教材選びに迷っている時間
- 移動中に何もしていない時間
- 勉強を始める前の準備時間
勉強時間は、机に向かった長さだけで評価するものではありません。睡眠不足で集中できない60分より、十分に休んだ状態で取り組む15分の方が余程価値があります。
勉強できない原因は意志が弱いわけではない
仕事後に勉強できなかったとき、多くの人は「自分には意志がない」と考えてしまいます。
しかし、実際には睡眠時間が短かった、夜中に何度も目が覚めた、仕事による疲労が強かったなど、体調面の影響を受けている可能性もあります。気合いほど当てにならないものはありません。気合いや意志の強さに任せて、頑張ろうとすると継続することはできません。
まずは、次の項目を1〜2週間記録してみましょう。
- 就寝時刻と起床時刻
- 起床時に休めた感覚があるか
- 仕事後の眠気や疲労感
- 勉強を始められたか
- 勉強中に集中できたか
記録することで、「睡眠時間が短い翌日は勉強できない」「就寝時刻が遅いと集中しにくい」など、自分の傾向が見えやすくなります。勉強が頭に入らないと感じる人は、まず最初に睡眠の質を疑うべきです。
睡眠を可視化するならスマートリングも選択肢に
睡眠時間や体調を毎日手書きで記録するのが面倒な人には、スマートリングを使って睡眠を可視化する方法もあります。
私がおすすめしているRingConnのスマートリングは、指に装着して睡眠時間、心拍、血中酸素、ストレス、活動量などを記録できるものです。もちろん、着けたからといって勉強時間が自動的に増えるわけではありません。また、表示される数値だけで睡眠や健康状態を診断できるものでもありません。
それでも、感覚だけでは分かりにくい睡眠の傾向を記録し、生活を振り返るきっかけとしては利用できます。睡眠スコアと自分の生活をマッチさせて振り返ることで、睡眠の質を上げ、日中の仕事や勉強のパフォーマンスを向上させるきっかけにすることができます。
勉強時間を増やす前に、まず「勉強できる状態で生活できているか」を確認したい人は、RingConnの口コミや機能、注意点を確認してみてください。勉強習慣の作り方よりも勉強内容よりも、ある意味1番大事なのが、コンディションであり、睡眠でしょう。
RingConnを含む一般向けウェアラブル端末は、医療機関による診断の代わりにはなりません。強い日中の眠気、長期間の不眠、いびきや睡眠時無呼吸症候群などを指摘された経験などがある場合は、端末の数値だけで判断せず、医師へ相談してください。
社会人の勉強時間に関するよくある質問
社会人は毎日勉強した方がいいですか?
必ずしも毎日長時間勉強する必要はありません。週3〜5日でも、勉強する曜日や内容が決まっており、週合計の目標を達成できていれば問題ありません。
ただし、暗記や語学のように反復が重要な学習では、1回の時間を短くして接触回数を増やす方が進めやすいでしょう。少ない時間でも良いので、継続することが大事です。
平日30分の勉強では少ないですか?
目的によって異なりますが、勉強習慣を作る段階や、仕事に必要な知識を少しずつ学ぶ目的なら、平日30分は十分に意味があります。平日30分を週5日続ければ、週2時間30分、1年間では約130時間になります。
一方、受験日が決まった資格試験では足りない場合があるため、必要総時間から逆算してください。勉強時間で考えるのではなく、目的を達成できているかを考慮して、勉強時間を考えるべきです。
朝と夜はどちらに勉強すべきですか?
仕事後に疲れて勉強できない人には、朝が向いています。朝は予定が入りにくく、勉強時間を固定しやすいからです。邪魔されにくく、終わりの時間が決まっているので、集中しやすい人も多いと思います。
一方、早起きによって睡眠時間が短くなるなら、無理に朝へ移す必要はありません。朝か夜かではなく、睡眠を確保したうえで、自分が継続しやすい時間帯を選びましょう。
休日にまとめて勉強してもいいですか?
休日にまとまった時間を取る方法でも構いません。
ただし、週末だけでは前回の内容を思い出す負担が大きくなりやすいため、平日に5〜15分の復習を入れることをおすすめします。休日に頑張りすぎる設計にすると、逆に上手くいかないことがあります。休日の自分にあまり大きな期待をしすぎないほうがいいです。
社会人の勉強時間はまず週1時間から始めよう

社会人の勉強時間は、調査方法によって数分から週1時間程度まで異なる数字が示されます。ただし、平均時間は他人と比較するための参考値にすぎません。重要なのは、あなたの目的と生活に合った時間を決め、無理なく続けることです。
まずは、今週のどこに合計1時間を置けるか考えてみてください。平日に15分を2回、休日に30分でも構いません。週1時間を無理なく続けられるようになったら、目的に合わせて少しずつ時間を増やしましょう。
そして、時間を確保しても疲労や眠気で勉強を始められない場合は、意志の弱さだけを原因にせず、睡眠や生活リズムも一度振り返ってみてください。




